Follow us on Twitter
Text Size

戦争とメンタル・DSMの発展

現在の精神疾患を診断するものとして、米国でDSMⅣがある。アメリカ精神医学会が発行している「精神障害の診断と統計マニュアル」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)の4回目の改訂版である。世界で最も大きな影響力を持った精神疾患診断基準である。この、DSMの発展の歴史、特に症状の捉え方が面白い。第1版は1952年に精神疾患とまだ呼ばず(REACTION)「反応」という名で登場しているからだ。

精神疾患を表す表現言葉は、差別用語の塊である。これはどこの国でも同じようである。「きちがい」という言葉に代表されるように、疎んじられている。日本でも結婚に際して家柄調査をした時期があったが、家系に精神病等の人がいないかどうかチェックする意味もあったのだと思う。確かに、精神疾患にリスクのある遺伝子がある事もわかってきているし、そのような事を経験的に知っていて、身辺調査などはこれを、忌み嫌う風習からだろう。逆に、精神疾患は、一部の特殊な人たちがかかるもので、通常の人にはならないと考えられたことから、まともに正面にとらえられていなかったのかもしれない。

1952年は、第2次大戦の後で、戦争の後遺症としてアメリカで従軍兵が精神疾患を患うようになり、これが社会的にも問題になっていたときである。要は、一部特殊な人でなく、極限状況を体験すると、通常の人も患う可能性があるということがなんとなくわかってきた時でもある。そんな社会的背景を抱えた1952年と言う時期にDSMの第1版が出来たのである。そこに、大きな意味があるのだろうと思っている。最近では、湾岸戦争の米兵、アフガン戦争のロシア兵に戦争後遺症が見られるという話しを聞くが、このことはとりもなおさず、経験するイベントにより、健常と思われていた人にも環境要素、薬物等により精神疾患になりえる事を心理学を知らない一般人にも端的に示したと思う。

日本は、幸いにも、戦争症候群が第二次大戦以降ない。だから、社会的にも精神疾患は一部特殊な人がなるものと言うとらえ方をしていたのではないかと思うが、最近の不況など、環境要素によって発症する人が増えていることに、遺伝的特殊性ではないことが感覚としてわかってきている。

恐怖や不安にさらされ続けると健常者も発症する可能性がある。自身マイルティーンというこのサイトで提起したいことは、恐怖や不安に対してどう対処するかにより、メンタルタフネスを得るかというテーマである。

コメント、ご質問等

ご意見・ご要望等ございましたら、お気軽に こちらから どうぞ。

 


Ads on: Special HTML

是非ご協力お願いします。

どんな内容のセミナーなら興味ありますか?